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2、業務手順の可視化 - sikuli(sikulix)

第二関門は、数ある業務の中から、sikuliでRPA化(自動化)したい業務を選び出し、プログラミングがしやすく、ロボット稼動後にエラー停止しても、どの担当者でも手動で動かせるような業務手順を整理、標準化し、デジタルな業務手順書を作成し、担当者全員に共有知識化しておくことです。


(1) 業務の選出

例えば、初めて業務の自動化を推進、導入することになった場合、最初から大きな業務をすべて完璧にRPA化させようとすることは考えず、まずは、少ない時間、予算で、最大の効果が発揮されるような下記のような要素のある業務を部分的にRPA化すべきでしょう。

 ・毎日、毎週、毎月あるPC上の定型業務
 ・業務内容が論理的かつシンプルで、新入社員でもすぐできる業務
 ・単純だが大量にある業務
 ・業務がデジタルで処理されている
 ・業務手順書(業務マニュアル、業務記述書、業務フロー)が整備済み


(2)業務手順の整理、標準化

上記要素が完璧にそろっていれば、すぐにプログラミング作業に入り、論理思考タイプのIT担当者であれば、数日でRPA化は可能かもしれませんが、現実は、業務手順がバラバラ、作業ノウハウが属人化、作業が複雑で同じような資料を多種類作成している、といった状況の会社が多いのではないでしょうか。
まずは、下記の視点から業務整理、標準化を行いましょう!(RPA化全体の7、8割の時間が割かれると思いますが、一番大事な作業です)

 ・慣習で行っている不必要な作業、資料作成をやめる。
 ・無くても他で代替できる作業、資料作成をやめる。
 ・忖度な作業、資料作成をやめる。
 ・アナログ作業を出来る限りデジタル作業に移行する。
 ・決裁権限者は、主観的で結果が変わらない些細な修正指示をしない。
 ・一番詳しい人がその業務をする適材適所を行い、業務の標準化をしてもらう。


(3)業務手順書のデジタル化、共有知識化

上記の業務手順が標準化されれば、業務手順書をデジタルで作成し、その内容を担当者全員が共有し、知識化しておきましょう。

標準化された定型業務は、RPA化され、ワンクリックあるいはスケジューリングで自動でロボットが作業を行いますが、エラー停止した場合に備え、担当者が手順通りに作業すれば一連業務がすべて完了できる手順書を作成し、その所在や内容を共有化しておく必要があります。

手順書作成のポイントとして、基幹システム、クラウドシステムのログインから入力、確定、取込、取出、共有フォルダへのアクセス、参照、メール処理、印刷など、それぞれのPC作業画面をキャプチャし、それら画像をエクセル、ワード、パワーポイント等に作業順に貼り付け、要所にコメントを挿入し、詳細な手順書を作成しましょう。

意外と、新入社員や中途社員が、その所在を知らず、無駄な作業、資料作成を行っているという事が多々ありますので、完成した手順書は、共有フォルダや掲示板、社内ポータル等にアップし、皆さんにその所在を通知しましょう!


*画面キャプチャ方法
キーボードの「PrtSc」キー押下後、エクセルやワード等に「貼り付け」で挿入可能ですが、当方で「ふっちゃめsikuli環境」で動作する「画面キャプチャ簡単保存ツール」を作成、公開しました。業務効率化の一助になれば幸いです。